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‘宮部みゆき’ タグがついた投稿

読了:孤宿の人

2009年3月6日 コメントする

「正しい」だけでは生きていけない人間の表裏を描いた宮部らしい作品。
ちょっと死人が出すぎるのが難点といえば難点だけど、主人公の「ほう」の健気さに作中の人々も読者も救われていると思う。
宮部らしいのは、江戸時代を描きながら構図はRPGのような感じで、やっぱりファンタジーなところ。読んでいてところどころで「ICO」を思い出した。過酷で悲惨なことをサラッと書いても後味が悪くないところもさすがだ。
読んでいない宮部作品がまだまだあるのは僕にとって心強いのだ。

孤宿の人 (上) (新人物ノベルス)
宮部 みゆき

孤宿の人 (上) (新人物ノベルス)
孤宿の人 (下) (新人物ノベルス) 日暮らし〈上〉 (講談社文庫) 日暮らし〈下〉 (講談社文庫) 日暮らし〈中〉 (講談社文庫) おそろし 三島屋変調百物語事始
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読了:ICO -霧の城-

2008年8月27日 コメントする

宮部作品は江戸モノが一番好きなのだけれど、ファンタジーも好きだ。まあ、時代物はファンタジーの一種といえないこともないから、いずれにしても宮部のファンタジーは好きということになる。
この作品は、プレステの同名のゲームの世界観を使ってノベライズしたものだ。ゲームのストーリーとはとくに関係はないらしい。
主人公はイコ。冒険者だな。そして、謎の城に送り込まれてそこに幽閉されているお姫様を助ける。という完全にRPGのセオリーどおりなんだけど、その城の成り立ちとかお姫様の立場に宮部らしい複雑な背景があって、物語としての面白さが成立している。
結構長いんだけど、なんとなく後半の落としどころがうまくないというか、中盤までを長く書きすぎて紙数が尽きたという感じでラストがばたばたと進んでしまうのがちょっともったいない感じ。
他の宮部作品と比較するとちょっと物足りないかな?
でも、途中の「正義」がわからなくなってしまうあたり、深みがあっていろいろ考えさせられる。
ゲームのicoをやってみた人には、こんなストーリーもあるという感じで楽しめるんじゃないかと思う。
僕はゲームの方をやってみたくなったな。

ICO-霧の城- (講談社ノベルス ミH- 1)
宮部 みゆき

ICO-霧の城- (講談社ノベルス ミH- 1)
孤宿の人 (上) (新人物ノベルス) (新人物ノベルス) 孤宿の人 (下) (新人物ノベルス) (新人物ノベルス) (新人物ノベルス) 地球人類最後の事件 (講談社ノベルス ウF- 17) まごころを、君に THANATOS (講談社ノベルス―THANATOS (ミI-02)) 復讐者の棺 (講談社ノベルス イN- 5)
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読了:あかんべえ

2008年2月9日 コメントする
あかんべえ〈上〉 (新潮文庫)
あかんべえ〈下〉 (新潮文庫)

宮部の小説は久しぶりな感じがする。
僕は宮部は時代物が好きで、この本も書店で見かけて気になっていたのだが、他の本に目が行って買わずにいた。
家人がこの本のことをどこかのブログかなにかで見かけたらしく、読んでみたいと言い出したので早速購入し、家人が読み終わるのを待って僕も読み始めた。
寝る前に少し読むという読み方で、上巻のほうは数日かかってやっと半分という進み方だったのだが、面白くなって休日に残りを一気に読んでしまった。
この人は残酷なことをさらりと書いてしまう名人だと思う。どういうわけか変にショッキングな感じがない。残酷な人間にもどこか哀しさを感じさせ、しかもそういう人間をきちんと理解した上で生きていく一回り力強い人間をきっちり描いているから、心の落ち着きが良いのだろう。
時代物はファンタジーの一種なんだなあと感じさせる作品。ファンタジーの宮部を感じることができると思うな。

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読了:贈る物語Terror

2008年1月11日 2件のコメント

僕は昔からあまり翻訳ものは読まない。なぜか翻訳調みたいなのに抵抗があって、読んでいるうちに面倒になってくるからだ。

まあ、それも一種の食わず嫌いみたいなものなんだろうとは思っている。たまにすごく気に入った作品に出会うことはあるし、本好きなんだから古今の名作だって読んでみたいという欲もある。だから翻訳ものを読まないというのは読むきっかけがつかめていないというのが本当のところだ。

会社の帰りに必ず寄る本屋で、ふと目に付いた平積みがこの本だった。宮部は結構好きだから、新しい文庫本が出るとたいていは目を通す。僕は小説も好きだが、作家が書いた小説以外の本もかなり好きだ。宮部はそういう本が多いほうではないと感じているので、この本は開きもせずにレジに持っていった。

読み始めたら、面白かった。宮部の大好きな「怖い話アンソロジー」なのだ。

僕は怖い話が好きだとは思っていなかったのだが、実は百物語みたいな奇譚集が好きだし、コミックでも浦沢直樹の「MASTERキートン」とか「MONSTER」みたいなちょっと怖い作品がお気に入りで、結構好きなのだった。

この本、まずは「猿の手」からはじまる。なんとなく聞いたことのあるタイトルではあったのだが、きちんと読んだことはなかった。海外ホラーの古典なのだと知った。それから、割と最近の「オレンジは苦悩、ブルーは狂気」が並んでいる。ほかにも人狼の話とか、子供が出てくる怖い話や、かなり暴力的な「パラダイス・モーテルにて」まで、短編がたくさん。どれも読んでみると病み付きになるような微妙な怖さをもった作品ばかりのお得感のある一冊なのである。

僕はこの中では「デトロイトにゆかりのない車」というやつがとても気に入った。

もっといろいろ読んでみたいという気になったのだが、なぜか本屋でうまく探せない。で、はたと気づいた。僕は外国の作家の名前を覚えるのが苦手なのだ。作家に限らず、登場人物の名前も覚えられないのだな。。。だから苦手だったのだ。

面白いのは確かなので、ちょっと努力して翻訳ものに挑戦してみようと思ったのだった。

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読了:幻色江戸ごよみ

2007年9月29日 コメントする

読了といいつつ、前に一度読んだものを入院中に読み返しただけだったりするのだが、やっぱりこの人は上手だなあと改めて思う短編が12編。
やるせなくなるような世間の不条理の中で、ちょっと心が暖かくなるような話ばかり。これぞ宮部ワールド江戸版という感じだ。
僕は中でも「器量のぞみ」というのが特に好きだ。器量って実は心映えなんだよって思わずうなずいてしまうのだ。
時代物が苦手な人にも是非試して欲しい一冊。

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読了:本所深川ふしぎ草紙

2007年9月20日 コメントする

宮部は時代物がとくに好きだ。読むたびにこの人は上手だなあと思う。
この本は本所の七不思議をモチーフにした短編集で、ちゃんと7つの話になっている。ただ不思議として伝わっているものから生き生きとした物語をつむぎだしてしまう上手さ。それこそ不思議かもしれない。
どの話も少し物悲しいところがあるのもいい。
時代物は苦手という人も、この短編集からならうまく入り込めるのではないかな?

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